ふたばロード

日常のなかの幸せ

「BANANA FISH」 1巻

ある日突然、Amazon Primeのおすすめに出てきたアニメ「BANANA FISH」。

直訳して「バナナ魚」というような奇妙な組み合わせのタイトルが気になり、軽い気持ちで視聴するをクリックしていた。

 

「なぜ今までこんな名作を名前さえ知らなかったのだろうか。」

最終回まで見終えた率直な感想。

自分自身アニメは大好きで、たくさんのアニメを見てきたが、こんなに「出会えてよかった」と思えたアニメは初めてだ。

 

もっとこの世界に入り込みたいと思った私は、本屋さんに走り、復刻版のセットを購入した。

(少年誌の漫画コーナーを探したが、見つからず調べてみると、まさかのフラワーコミックという少女漫画誌から出版されていたこと、自分が生まれる前に既に完結していたことに驚いた。)

原作を読んで、二人の人生について自分の解釈を書き残しておこうと思う。

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※以下、ネタバレ注意

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アニメではカットされていたキャラクター同士の細かい会話がとても印象的だった。例えば、

・アッシュがブランディッシュに憎まれ口を叩くシーン

・バーでアッシュとスキッパーが会話を楽しむシーン

・病室での伊部さんと英二の会話シーンにて、

 英二がマービンのことをデブ呼ばわりするシーン etc...

意外にも英二が毒舌で面白い。

 

 

 

なぜスキップがオーサー達から狙われたのか?

「アッシュの側近だから」と言ってしまえばそう片付けられてしまう。

ギャングのボスとなれば、側近に筋肉マッチョを置いてもいいのではないのか?

しかし、それとは真逆で、自分より年下の小柄な男の子を側近としている。

それは後に語られる、アッシュの過去のトラウマから大人の男性に対し恐怖心を持っている。

スキップはアッシュより年下で、恐怖心の対象でないため、安心して側においたのだろう。

(最愛の兄であるグリフの面倒を留守中は任せたりとても信頼していたりしていた。)

スキップもまた、アッシュのことが大好きで、少し強引に意見するところが少し英二と重なる。

 

その関係性を知るオーサーが付け入り、スキップをさらったのだろう。

 

英二とアッシュの出会い

ASH  「日本じゃ子どもをアシスタントに使うのかい?」 

英二  「俺はあんたより年上だよ」

ASH  「へぇ...そりゃ失礼...子どもかと思ったもので」

英二  「(ちぇ...自分だって子どもじゃないか)」

英二とアッシュが最初に交わした会話。アッシュは英二の外見の印象から子どもと思っていたらしい。

 

ASH  「...ガキだなあんた」

人を殺したことあるか、と聞いてきた英二に対してアッシュが放ったセリフ。

ここでも英二を子供扱いしている。

 

日本じゃなかなか持てない拳銃を持ってみたいという英二の純粋なお願いに、思わず自分の拳銃を見せてしまうアッシュ。アッシュは自分が何者かと知りながらも、人懐っこく話しかけてくる英二に不思議な感情が生まれたと思う。

 

アッシュが英二に対して初対面から警戒しなかったのは、英二の外見の幼さ、純粋な性格を感じ取ったからだと思う。